こんばんは。本日はブログ記事のもとになる現象と、それへの対処の仕方一般についてお話しします。
このブログを読めば、塾講師が直面している現場の一面が垣間見えて、そこからどうやって前進しているのかということがわかります。
誰かの疑問に答えることの難しさ
ブログを書くということは、「誰かの疑問に答えることだ」と言われます。
私であれば、「中学高校受験にかかわる人々の疑問に答える」ということを通じて、このブログを発展させようとしています。
疑問など、一日働けば無数にわいてくるし、それらは一つ一つが実際に困っている人々に結びついているものです。
じゃあその一つを取り上げればいいじゃないか、そう思われることでしょう。
…
しかし、やはり、こうしてパソコンに向かうと、その疑問はバラバラに解け、言葉にならない想念や感情の渦に過ぎないものになってしまう。
その渦の前で私はいつもぼーっと時間を過ごし、考えることを考えながらも、その答えを得ることなく、日々を過ごしているのです。(みなさんも、そういうときってありませんか??私だけじゃないですよね??そういう時って、どうしています??)
それは、個人名とか具体的な状況というものをブログで書きにくいからではないですね。
そうではなくて、その、目の前の現象そのものを言葉によってとらえること(そのもの)に困難を感じるのです。
今念頭に置いているのは、中学受験をする小学生たちのことです。
問題となる現象
「ノートをとるのが遅くて、こちらの話が入っていかない」
「宿題をやっては来るけど、その日にチェックテストをすると知識が増えていない」
「授業中に、自分のことではなく周りの生徒に気が向いてしまう」
こうして言葉にできる現象は、ある意味でたいして私を悩ませません。そもそも言葉にできているのだから、授業が終わった後にでもそれを生徒に伝えて、一緒に考えればいい。提案できることもある。
でも、こういうことではないんですよね。
現象から本質を取り出す――名づけ――
集団塾で授業をしていると、目の前で織りなされているのは、一つ一つのピースではなく、全体で織りなされる一つの切れ目のない現象なのです。
別に授業が崩壊しているわけではないです笑
そうではなくて、塾という場所を「勉強を落ち着いてするところ」とできる子どもは全員ではないということです。開成や筑駒に合格する生徒も、勉強こそ本当によくできますが、メンタルは子どもっぽい一面をたくさん持っています。
塾という場所は「自分が所属する一つの場所」ではあるのだけど、「自分を守ろうとする」とか「自分を大きく見せようとする」ような意識があると、「学習する」ことに意識がまだ向かない、あるいは、そこに意識が向く時間が短い、ということになります。
でも、先に挙げた開成や筑駒に受かる生徒も、そうやって集団の中で自分を意識しながら、そこでよく言えば切磋琢磨しながら学力を伸ばしているのです。
これが中学生になると、そうして「自分を大きく見せようとする」ことを周りに見えないようにすることが可能になります。その結果、小学生よりも全体として活気は少ないのだけど、落ち着いて「勉強」に注意が注げるようになるのかもしれません。
「なるほど。こういうことを伝えていけばいいのかしれない!」と思うわけです。
いや、つまりですね。集団の中で自分を目立たせたいと思う生徒ももちろんいます。子どもたちの評価はほとんどが「相対評価」で、だから「あいつよりはできないけど、あいつよりはできる」の後者に意識が向きがちです。でも、そういう意識は主観的なものにすぎないし、クラスの中に自分の居場所があることに満足して、その居場所に安住してしまったり、こだわっていても、学力は上がらない、ということはいくらでもありますよね。
だから、「自分自身に目を向ける」ことを大切にしてほしいのです。
大人になっても同じですよね。相対評価も大切で、冷静な比較をすることで自分の弱点を見つけたり、逆に強みを見つけたりすることもできるけど、自分自身の目標をきちんと見据えて、それを攻略するためのプロセスを常に意識して、その山を登っていこうとすることがそもそも大切ですよね。
まとめます。塾という場で繰り広げられている現象そのものは、切れ目がなく混然一体となった全体ですが、それを「他人に意識が向いてしまう」現象と名付けました。こうすることで、問題に対するアプローチの仕方が決まってきたということです。
終わりに
「ブログを書くのは誰かの疑問に答えるためだ」
という話を聞いたことがあります。
日々、自分自身の疑問に答えられるように考え続けていきたいものです。なんとなく言い訳をしながら、先へ進めない生き方はだんだんつらくなってきますからね。
皆様もぜひ、ご自分の問いかけに耳を傾けてみてください。
短い時間でも、答えられるものは見つかることがありますよ。それでは。
かいたく記
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