こんにちは。今回の記事では、勉強を苦手にしている人がもつべき勉強が楽になる考え方(マインド)4選を紹介します。
日々の勉強がつらいな、と感じている人、なかなか学力が上がらなくて困っている人、また、勉強のサポートをしている人(保護者の方や、先生など)も、参考にできる部分があると思います。
※今回の記事では、具体的な学習法までは言及していません。そちらは、他の記事を参考にしてください。
勉強が苦手だなと感じる人に
勉強が苦手な人に「勉強ができるようになりたいか、それともなりたくないか」と、きちんとした状況で聞くと、これは100%(ほぼ)の確率でYesの答えが返ってきます。誰も「勉強ができるようになりたくない」とは思っていません。みんな「勉強ができるようになりたい」と思っています。(誘導的であることはわかっています)
でも、部活が楽しくて、そちらに時間をとってしまっているから勉強との両立が難しいとか、昔厳しくしかられたことがあって、兄弟と比べられて(あるいは自分で勝手に比べてしまって、自分にはできないと考えてしまい…)…など様々な理由があって、拒否反応を起こしてしまっている。
そういう人は、いったん勉強の価値を考えましょう。
勉強の価値
勉強の価値は、「一生もの」という点です。一生役に立ちます。英語が使えれば、英語を使った仕事に就くことができます。翻訳家とかではなくても、公務員だって英語が使えればそれだけ多く仕事をこなすことができますよね。理科や社会の知識も、専門職になるためには必要です。(この点で反論がある人は、今書いている途中の記事があるので、そちらをお待ちください)
5科目の学習についての意義については、別の記事で書く準備をしているのですが、これは「だれでも、どんな仕事にでもつける、その自由を獲得する」ために考案された網羅的なカリキュラムです。
中学生の知識があれば、直接ある職業につけるというわけではありませんが、先にある職業の基礎として役立ちます。
逆に言えば、「一生ついてくる」ものでもありますよね。
そう考えると怖いところもあります。
先ほど「勉強できるようになりたいか、なりたくないか」という問いにYesの答えが100%となることの理由は、頭のどこかでこういう利点がわかっているからではないでしょうか。
今、「一生ついてくる」という観点で話をしていますが、実はこれはほかの能力でも構いません。たとえば、スポーツ選手になる能力、パソコンをくみ上げて作ってしまう技術や知識、プログラミング技能など、どんなものでも、「自分にはこれができる」という専門性を身につけられれば、将来の仕事という点で困ることはないでしょう。(AI化が進む中で、今ある職業がなくなってしまうかもしれない、という現実もありますが…この点についても後日書いておきたいですね)
記事のこの先を読んでほしい人は、そういう専門性を現状見つけられていない人です。積極的に、本気で、勉強以外のものに向かうことはそれほど悪いことだとは思っていません。勉強がすべてに優越する価値があるとは思っていません。
だけど、歌は好きだけど歌手になりたいわけではないとか、今サッカーは好きだけどサッカー選手になりたいわけではないとか、そういう人が一定数いて、かつ勉強が苦手だと思っているのであれば、今、この今という時間を使って、もう少し勉強に前向きになることを検討すべきです。
逆エレベーター状態
とはいえ、「大変なんですよね…」という声が聞こえます。そうですね…私の答えは、「もちろん大変です。でも、あなたが思っているほど大変ではないかもしれません」です。どういうことでしょうか。
勉強が苦手な人は、現状「逆エレベーター」に乗っていると思ってください。
下りのエレベーターに乗っているとき、あなたが止まっていればエレベーターは下がる一方ですよね。これがあなたの成績です。なぜ自分が動いていないのに下がっていくのかはわかりますね。そうです。周りが前に向かって進んでいるからです。
また、今あなたが抱えている様々な「わからなさ」は、「借金」です。借金の怖いところは何かというと、それは「いつの間にかどんどん雪だるま式に増えていく」ことです。借金も勉強の苦手も、時間に任せていれば、増える一方で減ることはありません。(大学受験をする高校生はちょっと別です。)
今自分が「逆エレベーター状態」にいることを理解してください。そうすると、最初にやらなくてはいけないこと、勉強が楽になるための道、が少し見えてきます。
つまり、最初はつらいです。借金を返し切るまでは、がんばってもがんばってもあまり進まないからです。でも、そうして苦手をある程度克服していくにつれて、エレベーターそのものの進んでいる向きとスピードが変わってきます。上向きに進んでいるエレベーターに乗っている状態になれば、時間に対する効果が加速度的に増してきます。
今勉強ができる人、というのは、すでにこの「上向きエレベーター」に乗っている状態なのです。
でも、ここですぐに「じゃあすぐに上向きエレベーターに乗りたい!」といってもそうはいきません。このエレベーターはたとえであり、あなたたちの学力を反映したものだからです。
ここまで読んで、腰を据えて学力の改善に取り組もうと思った人は、さらに続きの「勉強が楽になるマインド」について読んでいきましょう。
勉強が楽になるマインド
勉強が楽になるマインド4選は、以下の通りです。
- 効率的学習を求めない
- 目標を設定する…スモールステップを大切にするマインド
- 友人や親に宣言する…マインドを監視してもらう
- 常に勉強についての何かを考える(最初に大量にやる!)…マインドが勉強の方を向いてる
それでは、一つずつ見ていきましょう。
効率的学習を求めない
部活で時間がない、そもそも最低限の勉強で効果を発揮したい、そういう気持ちはよくわかります。保護者のかたと話をしているとよくあるのは、「部活が忙しいので、効率的な学習法を教えてほしい」というご意見です。わかります。しかし、勉強を苦手にしている人が頼る「効率的な学習」が効果をあげることはないです。
そもそも普通に仕事ができない人が、効率的な仕事をできるでしょうか。「基礎的な学習の仕方」の上に、「効率的な学習の仕方」はのっかってくるものです。なぜ「基礎」ができていないのに、「応用」である「効率を求めたやり方」ができるのでしょうか。
効率的ということは、基本的に「外部委託」によって達成されます。
たとえば、自炊ができないから食事を外部委託して外食することで、時間を効率的に使うとか、移動にかかる時間を短縮するために車に乗って移動するとか、そうして「外部委託」することで効率化は図れます。
しかし、勉強そのものの「外部委託」はできません。
できて「電子辞書」を使って効率的に勉強するとかです。
結局「○○をして勉強する」という形で、勉強するが顔を出します。
「楽をしたい」という気持ちがあると、それだけで、「大変なことはしたいくない」ということになってしまいます。でも、結局勉強はしなければできるようになりません。そして、どれだけ効率的なやり方を追求しても、勉強することに変わりはありません。勉強しているときに、「効率的だ…!」と感じられるのは、勉強ができる人なのではないでしょうか。
だから、勉強が苦手になってしまっている人は、むやみに「効率」を求めてはいけません。
腰を据えて、じっくりと、継続的な努力をして、逆エレベーター状態を打ち破るための道を進まなければなりません。雪だるま式に増える負債を打ち消して、複利効果(どんどん利益が得られる効果)を生み出す小さな雪玉を造らなければなりません。それは、あなたが勉強することを肯定的にとらえて、積極的に一歩を踏み出すことによって初めて可能になるものなのです。
具体的な勉強の仕方については、今回の記事ではなくこちら(執筆中!!)を見てください!
目標を設定する…スモールステップを重視するマインド
それでは、その最初の一歩として、目標を設定しましょう。
長期的な目標としては「志望校」などが挙げられるし、中期的な目標としては、定期テストで○○の科目で××点とる!とかがあります。もっと短期的な目標としては、一日30分、一週間毎日勉強する、などがあります。
勉強が苦手な人は、とにかく目標を短期的なところに設定して、繰り返し達成しましょう。「毎日達成する」ことが大切です。この点の内容については、こちらの記事(学習はスモールステップで)も参考にしてください。
1日30分もできない人は、1日英単語5個勉強することを1週間、いや3日続ける!でも構いません。
でも、守らなければならないルールがあります。
それは、スモールステップ、小さな努力、小さな継続の意味を自分自身で心から認めていること、です。
学力向上には、この「信じる力」がなにより不可欠です。
同じことなのです。今までも皆さんは、たくさん努力をしてきました。1日2時間とか勉強した日もあるでしょう。でも、その日自分を褒めましたか?意味のあることをした!と心から自分に賞賛を送りましたか?あるいは、30分の勉強をした自分を「…」と無視していませんでしたか。「これだけやっても意味はないんだけどな」なんて思っていませんでしたか?
絶対にダメです。だって、そうした小さな一歩がなければ、大きな一歩なんてあるわけないじゃないですか。真剣に考えれば、大きな一歩に至るためには、小さな一歩を積み重ねればいいことはわかります。でも、みんな「簡単に、一息で、努力をしないで、大きな利益を」上げようとしてしまっているのです。大人も同じなのですけどね。
中学生の皆さんには??という話題かもしれませんが、世界的な投資家にウォーレン・バフェットという人がいます。投資の神様と言われる彼の言葉の中に、「だれもゆっくり金持ちになりたい人はいないよ」というものがあります。しかしその中で彼は、「ゆっくり金持ちになる」方法の代表的な手法を実行して、世界を代表する富豪になっているのです。
大切なのは、大きな目標を達成することではなく、小さな目標を何度も達成することです!
友人や親に宣言する…マインドを監視してもらう
とはいえ、気持ちはすぐに萎えてしまって…ということもわかります。そうならないためにはどうしたらいいか、ここで「外部委託」を使いましょう。
自分の努力を監視してもらうのです。
友人や親に宣言しましょう!
…難しいのはわかります。
それなら、SNSなどはいかがですか?夜寝る前に、○○日挑戦中!とか、1週間勉強する!とか宣言してもいいかもしれません。なんならここのブログにコメントをしてもかまいません。なんでもいいのです。図書館に通って勉強するでも構いません。とにかく、自分以外の人に見られているという状況が、勉強の継続には役立ちます。
こうして小さな成果を積み重ねていくうちに、あなたのなかに「継続する力」が培われていきます。
もし、この努力の習慣化ができれば、あなたは未来の勝利者確定です…確定なのです!
モチベーションや習慣というキーワードが出ましたので、こちらの記事もどうぞ。
常に勉強について考える…大量にやる!…マインドが勉強の方をむいている
最低限の継続習慣ができたら、モチベーションの高いうちに大量にやりましょう。モチベーションは、以前の記事でも書いたように、いついなくなるかわからない、頼りない存在です。でも、いる間は頼りになります。今のうちに大量にやってしまいましょう。
いつまでも毎日5分でいればいいのではありません。リハビリ期を抜けたら、一気にやりこみましょう。でも、やりこむのが無理なら、リハビリ期だと思って、コツコツ習慣化を続けるべきです。
どこかでギアを上げる時が来ます。ギアを上げないと、逆エレベーター状態における「負債」を返し切れないのです。負債を返すためには、大量にやっていく必要があります。こうした経験を通じて、「借金」は良くないな…と思ってほしいです。
そして、いつか…自分でもいつから始めたのか忘れたころに、手元にはたくさんの学習効果が残っていて、明日の授業の準備をして、授業の復習をして、テスト前に慌てないで友達の勉強の手伝いをしている、そんな自分がいます。
その日まで、心が折れかけた日は、5分だけ、でも毎日勉強を続けてください。
常に勉強のことを考えるのです。基本的に中学生は、定期テストの連続です。常に定期テスト対策期間だと思ってください。塾などに通っている人は、塾のテストもあると思います。その準備、復習をしましょう。塾の先生なども、宿題を出してくれたりしているでしょう。それをしっかりとこなしましょう。自分の学習法を人に説明できるようになりましょう。勉強のポイントを自分で言えるようになりましょう。勉強法を自分で考えてみましょう。そして、つねに勉強のことを考えましょう。…常に、というのは言葉の綾ですが、ふとした時に勉強と結びつけて考えられれば最強なのです。
終わりに
いかがでしたか。
今回の記事では、勉強が苦手な人に向けて、勉強の価値、現状の確認をしたうえで、勉強が楽になるマインドをお話いたしました。少しでも使えるところを見つけて、日々の行動に結び付けてください。とにかく、小さな一歩を信じて、そこからギアを上げる時期を見つけるまでです。一緒に頑張りましょう!
かいたく記
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