はじめに
「内申がない!!」ということでお悩みの親御さん、受験生はとても多いですね。
このブログでは、内申点をしっかりととっていく方法を教えます。一言で言うと、「普通の生徒でいること」です。
ぽかんとしないで、ぜひ続きを聞いてください。ご説明いたします。
東京都立高校入試と内申点の関係
東京都立入試。大切なものの一つに、「内申点」があります。
ご存じの方は多いかもしれませんが、簡単に説明しましょう。
東京都立入試は、1000点満点で競います。
1000点の内訳は、学力検査が700点。内申点が300点です。
学力検査の700点は、主要五科目500点の点数を700点に換算した数値で、内申点の300点は、九科目の満点が45の数値のうち、実技4科目の数値を2倍したもの(65)をさらに300点に換算したものです。
内申点は、実に総得点の3割を占めているのです。
この割合を大きいとみるか、大した数値じゃないとみるかは意見が分かれるところですし、ひと言でいうのは難しいです。
しかし、「内申がある/ない」のどちらが有利かで言えば、それは「あるほうがいい」に決まっていますね。
それでも、内申が取れない生徒はたくさんいて、保護者も本人も悩みの種です。
そんな親や生徒にどのように話をしているのかをお答えします。
普通の生徒でいよう
これは、私自身先輩から教えてもらった言葉です。すごく納得感がありました。
以後、生徒にも使っています。
この言葉の利点は、「やる気アップにつながる」ということです。
目的として美しいのです。手前味噌ですが。
さて、中身の説明の前に、私の考える「よくない内申アップの方法」は、以下のものです。
とにかく先生にアピールをする
です。
これも、どこがダメかというのが少し難しいです。
多分、この言葉を口にする生徒で、うまくやる生徒もいると思います。でも、それは「この言葉のせいでうまくいっているのではない」のです。
つまり、うまくいく生徒は、「とにかくアピールしている」のではなく、おそらく「自分にとって本当にわからないこと、疑問になっていること」を積極的に先生に質問している生徒なのです。
なにも考えずに、上記の言葉だけを受け取ってしまうと、先生からしたら「下心見え見えの生徒」に見えます。また、そういう生徒は「持続力がない」です。
「楽して内申を稼ぎたい」という気持ちが見え隠れするのですね。だから、少しでも結果が出なくなったり、面倒だと感じている時には「アピール」さえしなくなるでしょう。
そして、そういう風に態度が変わる生徒を見て先生は快く思わないはずですよね。
そうではなく、「普通でいる」ことを心がけましょう。
ただし、私が言う「普通でいること」とは、「受験生として普通でいること」という意味です。
受験生の普通とは何でしょうか。
それは、積極的に勉強をして、学力を向上させるために努力を惜しまないことです。
これは、すごいことではなく、普通のことです。
社会にでた後で資格を取りたいとか、あるいは仕事で結果を出したいと考えたとき、どうしますか?
積極的に努力を惜しまないですよね。
それが「普通」です。
もちろん「努力すること」自体は素晴らしいと思いますが、その努力は目的達成のために「必要不可欠なこと」であり、「不可欠」なのだから、欠かさずやるに決まっています。
こういう感覚を持ってほしい、と生徒には話をします。
「君たちは、普通の受験生になればいい。その時の普通は、周りに合わせて決めることじゃない。君たちが自分で考え、行わなければいけない。でも、それって当たり前のことだよね。本当に志望校に合格したいとか、成功したいと思ったら、努力を惜しまないことは当たり前のことだ。君たちはそれをする存在になる。普通の受験生になるんだ。そうすれば、わからないことを先生に自然と質問するし、先生の話は真剣に聞くようになるだろう。だって内申点も必要なわけだからね。授業態度が悪いなんてことはありえないんじゃないかな」
長くなりましたが、そんな感じで話します。
うまくいかないこともありますし、うまくいくこともあります。
でも、少なくとも自分自身納得したこと、信じていることを発信しているから後ろめたい気持ちはありません。うまく話せれば、やる気アップも見込めます。一時的なものですけどね。でも、一年間の受験期間では、たびたびこの言葉に戻って話をすることもあります。
あとは、この「普通の受験生になる」という目標を生徒たちが達成できるように、サポートに徹するだけです。
学力下位層であれば、科目をしぼって徹底的に定期テスト対策をしましょう。とにかく必要なのは成功体験です。目標を立てて離さなければ、生徒からこちらを必要としてくれることが多いです。
私は受験を通じて、様々な意味で成長をしてほしいと思っています。成長というのは具体的に言うと、「自立」という言葉になります。自分で理想をもち、それを達成するために努力をすること。これができれば、生涯学習が可能になりますし、社会がどのように変転しても、その中でその都度学び、対処ができると信じています。
最後に ご自宅での声がけ
中学生は、それこそ「内申が大事」ということを塾や学校でさんざん言われていて、三年生にもなると、内申対策にはかなりナーバスになります。そんな時の声がけってとても重要です。
上記の「普通の生徒でいる」ことをお子さんがいったん受け入れてくれているのであれば、子どもがだらりとしている時には、きっ!と怒るのではなく、「それで本当にいいのか」と尋ねれば十分です。できる限り怒りを交えずに、問いかけるような形で言いましょう。冷たくなってはだめです。にこやかに。…難しいですね。
親子関係としては、「うちの子どもは勉強しない!?」という記事も合わせてお読みください。
もし親子関係でお悩みがあれば、コメントで聞いてくだされば、お答えしますからね。
かいたく記
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